Into the Woods
旧市街
09:00 - 18:00
チェンマイ旧市街のにぎやかな路地を抜けて扉を開けると、まるで童話の森に入り込んだような独特の風景が目の前に広がります。木の形をした柱やかわいらしい壁画が空間全体を埋めているので、最初は写真を撮るための観光客向けカフェだと思いやすいです。けれど、涼しいエアコンの風を感じながら奥まで見てみると、予想以上に実用的な作業環境が隠れていました。1階は食事や会話を楽しむお客さんが多いですが、2階へ上がると、静かな非公式コワーキングスペースのようなまったく違う雰囲気が待っています。 席は階や場所によってかなり印象が変わります。2階の広い共用テーブルは、複数の機器や資料を広げて集中するのにいちばんよく、タイピングしやすい高さの1人用テーブルもあるため、作業内容に合わせて選べる余地があります。アイデアを考えるときに体を預けやすい柔らかい椅子もありますが、1階中央に独立して置かれたテーブルは、長時間背筋を伸ばしてノートパソコンを使うには少し構造的に物足りません。同じカフェの中でも、どの階に座るかによって食事スペースと作業スペースの違いがかなり大きく感じられます。 設備面の評価は、Wi-Fiとコンセントで完全に分かれます。Wi-Fiはこの店でいちばん満足できた部分で、大きな文書を編集したり資料を検索したりしている間も、速く安定した接続を保っていました。一方で、電源へのアクセスは必ず注意したい弱点です。壁際の一部の席を除くと、プラグを差せる場所を探すのは簡単ではありません。バッテリー消費の大きい作業をするなら、機器をしっかり充電して行くか、早めに訪れて電源のある席を確保する必要があります。バッテリーさえ十分なら空間の実用性はかなり上がりますが、充電が必要になった瞬間に選択肢は急に狭くなります。 現場の雰囲気は基本的に親切でゆったりしています。穏やかな音楽が流れ、スタッフも気楽に配慮してくれるので、空いている時間帯なら数時間ほど座って仕事をしていても、それほど気を遣う感じはありません。 ただし、昼どきや週末は人が増えて空間が少し散漫になりやすく、朝から夕方までしっかりした食事メニューを出しているため、キッチンが忙しい時間には濃い料理の匂いが作業中に入ってくることがあります。完全に無菌的な仕事部屋ではなく、生きているカフェの中で作業している感覚に近いです。その生活感が気になる人もいるかもしれませんが、息苦しいオフィスを抜け出したという感覚を与えてくれる要素でもあります。 オフィスの窮屈さから離れて、少し視覚的な刺激をそばに置きながら働きたい人には、納得できるコストパフォーマンスがあります。コーヒー1杯の値段で安定したWi-Fiと独特の雰囲気を楽しめますが、常時電源につなぎたい人や完全な静けさを求める人には合わないかもしれません。3〜4時間ほど文章を書いたりメールを片づけたりしたあと、きれいな空間がくれる余裕まで一緒に持ち帰りたいなら、ノートパソコンを持って訪れる価値は十分あります。ただし、バッテリーと時間帯を先に計算しておくと、この空間の長所をずっと不安なく楽しめます。